パブリックアート
「シップスキャット(セイラー)」ヤノベケンジ
上海長風ジョイシティ
パブリックアート
「シップスキャット(セイラー)」ヤノベケンジ
上海長風ジョイシティ
2018年
Joy City Changfeng, Shanghai
上海
作家:ヤノベケンジ
クライアント:Joy City Changfeng, Shanghai
プロデュース:Sage House
マネジメント:コダマシーン(増井辰一郎)
写真:宮本徹
映像:Ban
音楽:Bei R
- マネジメント|コーディネーション
アーティストと商業施設をつなぐマネジメント
アート・女性・運動をテーマに実施された商業施設リノベーションプロジェクトの一部として、上海長風ジョイシティの屋上にヤノベケンジ《シップスキャット(セイラー)》を設置するプロジェクトのマネジメントを担当しました。香港・上海の企画会社Sage Houseからの協力依頼を受け、コダマシーンは作家との交渉や設計側との調整、設置場所の提案、ガラス手すりの設計などを担当。主に作家サイドのコーディネーションと、プロジェクト全体のマネジメントを担い、都市空間に開かれた象徴的なアートワークをSage Houseとともに実現しました。
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香港/上海を拠点に展覧会やイベントの企画を行うSage Houseからの協力要請を受け、複合商業施設・上海長風ジョイシティ屋上にヤノベケンジの《シップスキャット(セイラー)》を設置しました。コダマシーンは、日本在住のアーティスト・ヤノベケンジと上海のチームの橋渡しとなり、設計側との調整、設置場所の提案、ガラス手すりの設計、オープニング時のポップアップショップのフォローなどを担当しました。
「世界で最も忙しい港」を抱える上海という土地。そこに立つ巨大な複合商業施設・上海ジョイシティの屋上には、Sky Parkと呼ばれる、公共にひらかれた運動スペースが広がっており、訪れた買い物客や地域住民たちが、都市の中では得難い広々とした空間でエクササイズしています。そのランニングコースの一角に、上海ジョイシティのアイコンとなるヤノベケンジの《シップスキャット(セイラー)》を設置しました。作品のモチーフである猫は、ネズミから積荷や船を護る存在として重宝され、船乗りと一緒に航海しながら、世界中にその生息地を広げていった生き物です。同時に、猫たちは、船員たちに癒しを与えてくれる存在でもありました。
Sage Houseの企画をもとに、現地に足を運ぶことが難しいアーティストに代わり、コダマシーンの増井がその「目」となって具体的な設置までのプロセスを練り上げました。
ヤノベケンジ
1965年、大阪生まれ。1991年、京都市立芸術大学大学院彫刻専攻修了。
幼少期に過ごした大阪万博跡地「未来の廃墟」を原点に、1990年代初頭より「現代社会におけるサバイバル」をテーマに機械彫刻を制作。ユーモアと政治性を両立させた作品で国内外の評価を獲得している。1997年、放射線防護服を着用しチェルノブイリを訪れる「アトムスーツ・プロジェクト」を開始。21世紀を機にテーマを「リヴァイヴァル(再生)」へ転換し、巨大ロボット「トらやん」や、船にドラゴンを乗せた「ラッキードラゴン」など、壮大な彫刻やパフォーマンスを展開した。2011年の東日本大震災後、「希望」を象徴する「サン・チャイルド」を制作。この作品は世界中で展示された。2017年には幸運を運ぶ「SHIP’S CAT」シリーズを開始。現代美術の枠を超える多岐にわたる創作活動がある。2018年現在、京都造形芸術大学教授、ウルトラファクトリーのディレクター。