デサント ブランは、中国進出にあたって北京に最初の店舗を開設しました。その総面積は290㎡と広く、天井から吊るされた衣服が来訪者のもとに降りてくるというデサント ブランならではの店舗デザインを踏襲しています。商品のストックが人々の頭上に並び、まるで一つのインスタレーションかのように見えます。

こうした特殊なデザインを実現するために、増井辰一郎が設計監理を担いました。増井は、文化的な差異を考慮しながらデザイナーの意図をクライアントや施工業者に伝えるだけでなく、調達可能な材料や部品の種類も加味し、デザインを現実化するサポートを行いました。さらに、図面管理や、構造計算の補助など、設計面での補助も包括的に提供しました。

デザイナーと現場を繋ぎながら設計面も調整することで、デサント ブランが中国に展開するにあたって最初の足がかりとなる旗艦店を現実化しました。

長坂 常

【略歴】

1971 大阪府生まれ

1998 東京藝術大学美術学部建築学科卒業

1998 スキーマ建築計画を開設

主な作品

2019 「東京現代美術館　家具・什器」、東京

2015 「ブルーボトルコーヒー清澄白河 ロースタリー＆カフェ」、東京

2011 「HANARE」、東京

2008 「SAYAMA FLAT」、埼玉

主な受賞

2013 JCD アワード、金賞（タケオキクチ渋谷明治通り本店）/ 銀賞（パパブブレ東京大丸店）

2008 第5回国際バウハウス・アワード、2位（SAYAMA FLAT）